2007年07月03日

役者・脚本家の本音

にっぽんプロデュースでは、運営方針にもあるようにエンターテインメントと人との繋がりを大切にしています。そんな活動のひとつとして新たに「プロの講師を招いて映画をテーマに『1日創作会議』を7月7日に開催いたします。只今申し込み受付中。


当日の『1日創作会議』で講師をしていただくのは、神山征二郎監督(「ハチ公物語」「ひめゆりの塔」「大河の一滴」)が手掛け、あちこちで話題になっている、映画「北辰斜にさ すところ」(出演:三國連太郎、緒方直人、林隆三ほか)で脚本を担当された『室積光 (むろづみひかる)さんです。
TV世代の方でしたらTBS「3年B組金八先生」で体育の伊東先生役でレギュラー出演していた方。と書けばピンとくるでしょうか。当日の雰囲気を先取りするために、特別に室積さんより映画の裏話を聞かせて頂きました。


以下、室積さんからのコメント:



私は21歳で「二つのハーモニカ」(神山征二郎監督:近代映画協会)で役者としての映画デビューをしたわけですが、現場にいて、
「俺でいいのか?」
ということに常に悩んでいました。
俳優を志す若者が大勢いる中で、自分が選ばれる根拠というものが見えなかったのです。
自分のアップを撮られているときにもそう思えば、群集シーンでみんなに混じっているときには、
「俺がいなくてもいいんじゃないか?」
とそんな風に考えていました。

30歳を過ぎるころには、
「芝居することぐらいしかできないから」
と、自分の能力の問題で撮られる側に回ることが納得できました。
書く側に回ったのは46歳からです。
このときも書店に平積みされている自分の本を不思議な気分で眺めていました。
「そんな価値があるんだろうか? だって俺の書いたものだよ」
この気分は未だに晴れません。
昨年は、初めて書いたシナリオの映画(※)の撮影に参加しました。
映画「北辰斜にさすところ」(監督:神山征二郎、主演:三國連太郎)の脚本を担当。

私が無責任に、「満員の観客席」
と一行書いたばかりに、現場は大騒ぎです。

大声を上げて走り回るスタッフを見ていると脇に変な汗をかいてしまいました。
映画が完成しました。そこには確かに「満員の観客席」が映っています。
ここでエキストラの大切さを知りました。
「俺がいなくてもいいんじゃないか?」
と思っていた私は若さゆえに浅はかだったのです。すべての人は必要です。観客席に並ぶ顔一つ一つに人生がある。そこまで映画は映すのです。

三十年以上役者を続けてきて、やっと役者の価値を知りました。
残ったのは「自分の本の存在意義を見出すこと」。
これでしょうか? どうも難しいような気がしています.....

この話の続きは....

7月7日の「プロの講師を招いて映画をテーマに『1日創作会議』の会場で。
『1日創作会議』のお申し込みはコチラ



●室積光(むろづみひかる)プロフィール:

1955年(昭和30年)生まれ。山口県光市出身。
 23歳より自作自演の舞台活動開始。TBS「3年B組金八先生」で体育の伊東先生役でレギュラー出演。NHK大河ドラマをはじめテレビ・映画・舞台に数多く出演。1994年(平成6年)東京地下鉄劇場を結成。
 室積光として脚本・演出を手がける。著書に「都立水商(小学館)」ほか。直近では、映画「北辰斜めにさすところ」(主演:三國連太郎)の脚本執筆。

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